薄絹のカーテン1800本

 津市戸木町にある福祉と環境を融合した観光花園「かざはやの里」で、ゴールデンウイークの期間中、フジの花が満開となった。例年「藤まつり」を開催を開催して、県内外から1万2千人以上の人訪れるが、今年は新型コロナウイルス感染拡大防止による県の緊急事態措置を受けで開催を見送り休業にした。
 社会福祉法人正寿会(伊藤滋之理事長)が運営している花園で、約1万㎡の敷地に「八重黒龍藤」「黒龍藤」「白野田藤」など10種類約1800本のフジが植えられている。
 敷地内には九角三段円などの藤棚が9つある。九尺藤や本紅藤、長崎一歳藤を交互に植えた藤棚では紫やピンク、青の花が咲き、薄絹のカーテンのように風に揺れるさまは幻想的。香りの高い「八重黒龍藤」や、花の房が最長で1・5mメにもなる紫色の「九尺藤」、珍しい白い色の「白野田藤」などが咲き誇り、甘い香りが漂う。
 担当者は「今年の藤の状態は栽培して15年の中で最高の出来で、すべての藤棚が素晴らしい状態です。この様子を1万人以上の方に見ていただけるはずでした。残念でなりませんが、せめて写真で楽しんでください」と話した。見頃のフジの花の写真をインターネットで公開も行った。