先祖の祀り方に変化が!!
三重縣護國神社に「祖霊社」鎮座

コロナ禍で祖先を祀るのが困難に
守りたい亡くなった人の尊厳
 ライフスタイルの変化で祖先をお祀りすることが困難になっている。さらに、コロナ禍により、実家のお墓参りなどができないことが増加している。津市広明町にある三重縣護國神社(原光夫宮司)は、「近年遺族の方などから、祖先をお祀りできないのでどうしたら良いかと多くの相談をいただき『祖霊社』を御鎮座した。祖霊社に合祀してお祀りすることで、大切なご先祖さまをまもりできれば」と合祀を提案している。

 「祖霊社」とは祖先の霊を祀る社のことで、主に神職・総代・氏子・崇敬者の霊が祭られている。日本には仏教など諸宗教の伝来以前から「祖先信仰」が根強くある。祖先が家族の守り神として子孫を見守っていると信じられている。
 祖霊社は同神社拝殿の西方に位置する儀式殿の中に鎮座。伊勢神宮外宮の「四丈殿」を譲り受けた格式ある建物で、特に重要な儀式・祭典に使用されてきた。
 祖霊社に合祀されると、各家庭の守り神として神社神道(神社祭式)により丁重にお祀りする。神職が毎朝の御日供祭を斎行して、毎年秋分の日に合わせて祖霊社例祭を行う。
 合祀の対象は家庭の宗教・宗派は問わない。戦没の遺族と戦友の方々、英霊に感謝し、地域社会の平安、国と世界の平和を祈願しておられる方々、希望される人ならどなたでも合祀の相談に応じている。
 同神社は明治2年(1869)、津藩主の藤堂高猷公が津八幡宮境内に三重縣護國神社の前身となる「表忠社」を創建し、幕末の戦禍で倒れた津藩士の御霊を祀ったのが始まり。明治42年(1909)に現在地に御遷座。昭和14年(1939)に名が「三重縣護國神社」になった。
 幕末以来、幾度もの国事国難を経る中で、祖国日本の繁栄を願いながら平和の礎となられた郷土三重県にゆかりのある御英霊6万300余柱をお祀りしている。三重県の守り神であり、平和と繁栄の神様、安心・安全の神様として県内外から広く崇敬されている。
 令和元年創祀150年祭を迎えたが、年間の諸行事に参加する県民も年々減少し、境内に事務所を持つ遺族会も市町の支部役員が高齢化して、団体を解消する動きが増えている。
 神社広報担当の山口功晟権祢宜は「ご先祖様をていねいにお祀りしたい方、墓じまいを考えている方、仏壇や『みたまや』の継承が困難な方、子孫に負担をかけたくない方、ふるさとが遠い方、今後、ふるさとを離れる方で、ご親族が死去してから50日の忌明けを過ぎておられる方なら、どなたでも合祀の相談をうけたまわります。」と話している。
 神道式の「神葬祭」について、「コロナ禍により亡くなった方の弔い方が形骸化しているように感じます。亡くなった人の尊厳を大切にすることが、今生きている私たちの幸せにつながると考え、人道を通じてその役割を果たしたい」と宗教が担うお葬式の大切さを語った。
 合祀や、神葬祭の「玉串料」はホームページやSNSで紹介している。
 問合せは電話059(226)2559、fax059(225)5593。