動物愛護週間が9月20日(木)から始まった。26日(水)までの期間中、全国でさまざまないベンチが展開される。県は22日に伊賀の里モクモク手づくりファーム(伊賀市西湯舟)で「動物愛護DAY in モクモク」、23日(日)に県動物愛護推進センター「あすまいる」(津市森町)で「動物愛護DAY in あすまいる」を開催する。動物と触れ合い、動物と人間の絆を強め、共生する上で大切なことを楽しみながら学ぶことができる。
 ペットからの癒しなど、私たちは動物からさまざまな恩恵を受けている。そんな動物たちに感謝し、命を敬う心を育むためのきっかけの場として、「動物愛護DAY in モクモク」を伊賀の里モクモク手づくりファームと県のコラボレーション企画、開催。
 当日は人間と動物の心臓の音を聞き比べ、命の大切さを考える「動物愛護教室」、白衣を着て「動物のお医者さん体験」、動物たちへの『ありがとう』のメッセージカード作り」などがある。誰でも参加できるが、モクモクファーム入園料1500円が必要。
 「動物愛護DAY in あすまいる」は関係団体(公益社団法人三重県獣医師会、公益社団法人日本愛玩動物協会三重県支所)やボランティアとともに開催。時間は午前10時~午後4時まで。
 当日は獣医師会らが長寿犬猫表彰式(10時~11時30分)、ドッグダンス(午後1時30分~2時30分)、あすまいる手作りコーナーではマスコットキャラクター犬「き~ぼう」と、猫の「つむぎちゃん」のオリジナルマグネット作りや、ぬり絵がある。誰でも参加できる(事前申込不要)。
 動物愛護週間中(閉館日を除く)、「あすまいる」で県内小・中学生から募集した動物愛護の絵・ポスターの入賞作品を展示。水・土曜日休館。
 県では狂犬病対策による野犬の捕獲や、飼い犬の適正飼養などが進み、昭和56年(1981)から平成12年(2000)までの20年間に2万5000頭を超えていた殺処分は激減。29年度は72頭に減っている。猫は昭和56年(1981)に「三重県動物の保護及び管理に関する条例」ができ、各保健所で引き取りを開始。犬同様に多いときは年間5000匹を殺処分していたが、29年度は556匹に減っている。
 「あすまいる」は保健所に収容された犬猫の譲渡施設としてスタートした。29年度に各保健所に収用された犬561頭のうち134頭、猫は収用された927匹のうち346匹が譲渡された。週末ごとに、多くの家族連れが見学に訪れ、譲渡が成立することも多い。
 殺処分の減少にはボランティアの無償の活動がある。県内には20を越える犬猫の譲渡ボランティア団体があり、ネコの不妊・去勢手術、ワクチン接種を負担して、譲渡活動を行っている。「あすまいる」と提携して譲渡を斡旋する団体もある。
 津市の猫譲渡活動家は「最近は高齢化で猫をほしがる方は多いのですが、その方が亡くなったり施設に移られたら、猫をどうするのか。家族のサポートを確かめてから譲渡するようにしています」と話している。
 動物の所有者を明らかにするために、今後法律を改正し、販売や譲渡される犬猫にマイクロチップを埋め込むことを義務化しようとする動きもある。
 問い合わせ先三重県動物愛護推進センター「あすまいる」電話059(253)1238。