伊勢市河崎の伊勢調理製菓専門学校は6月25日(月)、県立美術館のレストラン・ミュゼ・ボンヴィヴァンオーナーシェフで、同校の36期卒業生である出口直希さんを講師に招き、「ジビエ料理」をテーマに特別授業を行った。調理師科の生徒27人がシカ肉料理を学んだ。
 生徒たちを前に、「三重県内は猟師さんが減る一方で、シカ、イノシシがどんどん増えています。地元食材を使って、フランス料理にこだわりなく、おいしい料理を提供することが大切。これからの料理の参考にしてほしい」と切り出した出口講師は、ランスとの違いを説明。
 「フランスは血抜きをせずに、ワインや香辛料で臭いを消して、こってりしたジビエ料理にする。ボンヴィヴァンでは猟師さんと相談して、捕った直ぐに血抜きをして、店で自然熟成して料理をするので、臭みがなく素材の味が生きる。ライトで食べやすい料理を心がけています」と話した。
 メニューは、シカひき肉とトマトのファシルを浮き身にほのかなカレー風味「冷たいジャガイモのポタージュ」、「鹿のアヒージョ 鹿のリエットとクルトン添え」、バジル風味の野菜のマリネとブルーベリーのアクセント「鹿のロースト サラダ仕立て」の3品。
 出口講師は包丁を使ってシカ肉のホネも筋も、全て無駄なく使い尽くす調理法を伝授した。生徒たちは講師を囲み、調理にテクニックや、心構えを熱心にメモしていた。