津大門の恵日山観音寺(岩鶴密雄住職)で、3月3日鬼押さえ節分会が営まれた。厄除け祈祷の後、午後1時と2時半、4時からの3回、境内の五重の塔前の特設ステージで鬼押さえ儀式と福豆まきが行われた。
 儀式は一年の災いを悪鬼にたとえ、これを追い払うことで安泰を招く行事。江戸初期に起源をもつという。厄男たち扮する鬼を見事に退治した後に、厄男たちが鬼のマスクを脱いで自己紹介。一人が大門に住んでいることを話すと「大門に鬼がおりました!」とどっと会場が笑いに包まれた。
 この後、津市商工会議所などの上役ら、津クイーン、一般応募の厄年、歳男、歳女、津市ゆるキャラのシロモチくんやゴーちゃんがステージで一列に並び、商工会議所の岡本直之会頭が「天下泰平、五穀豊穣、厄除開運、交通安全! 鬼は外! 福は内!」と号令をかけて祈り、盛大に福豆がまかれた。
 服を求めて集まった参拝者は、ステージ前で両手を上げて懸命に福豆を掴み取ろうとしていた。
 縁起物の福さらえや福ますを求める人も多く、約1万人の参拝者でにぎわった。