美杉の自然が心と体をいやす
津市森林セラピ-基地が10周年 10月20日(日)に記念式典&講演会
大自然を楽しむ12コース

 豊かな自然に恵まれているが、過疎化が進む津市美杉町に、心と体をいやす森林セラピー基地「健康の郷・美杉~都市近郊の癒し空間~」が今年10月、オープンして10周年を迎える。基地の認定コースも増え12コースになった。これから新緑が舞う絶好の季節で、イベントも盛りだくさん。ぜひ、JR名松線に乗って何度も足を運んでみたい。10月20日(日)には記念式典、女性アルピニスト今井通子さんを講師に招き記念講演会など多彩なイベントを展開する。
 津市森林セラピー基地は津市を中心に10カ町村が広域合併した新津市の目玉事業として、平成21年(2009)10月18日グランドオープンした。過疎化が進む美杉地区に、森林医学から効果が実証された「健康」「心のいやし」を新たな価値として、都市からの誘客に期待をかけた。しかし、大都市の誘客に津市が積極的にキャンペーンを行ったことは無い。
 10年間に地域の過疎高齢化は一層深刻になり、名松線が台風被害のため同年(2009年)から7年間不通になるなどのトラブルもあった。だが、JR名松線全線復旧に向け7万人の署名を集めて、全線復旧にこぎ着けた。
 美杉地域ではJR奥津駅を中心にいろいろな催しを実施している。太郎生地区の「美杉清流米」、和紙の原料となるミツマタ群生地を新たな観光地化にするなど、地域住が主体となって地域の観光資源の掘り起こしに取り組んでいる。
 基地の認定コースは当初「君ヶ野ダム湖畔」「高塚山」「霧山」「三多気蔵王」「三多気大洞山」「大洞山石畳」「日神西浦」「平倉」の8コースだったが、「北畠歴史探索」「伊勢本街道」「火ノ谷温泉」「塚原ヒストリー」の4コースが追加整備され、特色の異なる12コースになった。
 美杉町は、全域が赤目一志峡県立公園、西部の山岳地域が室生赤目青山国定公園に指定され、町の9割が森林。三多気の桜、君ヶ野ダム湖畔桜、北畠氏館跡庭園、霧山城址など観光名所が多い。
 津市森林セラピー基地運営協議会(岡田武会長)が、森林セラピー事業の年間スケジュールをこのほど発表した。春から初夏にかけての美杉の森は緑の光があふれ、新緑が心地よい。雲出川の清流をはさむ野山は、遅咲きの桜が咲き、サツキ、ツツジが沿道を明るく彩る。奥一志の美杉路をゆったりと歩き、身心をリフレッシュしては……。
 春・夏のイベントは次の通り。
 <5月>12日(日)=三多気蔵王「若葉のセラピーとハンモックでリラックス」。定員10人。参加費3千円(昼食・保険込)※空きがあれば。▽19日(日)=日神西浦「森林セラピストと歩く日神西浦コース」。定員6人、10日(金)締め切り。参加費3千円(昼食・保険込)▽26日(日)=大洞山石畳「苔一面の緑と麻柄の白花に癒やされる森林浴」。定員10人、17日(金)締め切り。参加費3千円(昼食・保険込)
 《6月>1日(土)午前・午後2回=レッドヒルヒーサーの森「レッドヒルヒーサーの森連携イベント」。定員各15人、24日(金)締め切り。参加費2千円、18歳以下1600円、12歳以下1200円▽2日(日)=多気地区「里山を歩くウエルネスウオーキング」・定員15人、24日(金)締め切り。参加費3千円(昼食・保険込)▽2日(日)=三多気蔵王「新緑のセラピーウオークと蔵王公園の青葉祭り」。定員50人、24日(金)締め切り。参加費2千円(昼食・保険込)▽16日(日)=霧山「みすぎんの森を守ろう~霧山コース~」。定員50人、6月7日(金)締め切り。参加費500円(昼食・保険込)
 <7月>7日(日)=下之川「里山を歩くウエルネスウオーキング」。定員15人、6月28日(金)締め切り。参加費3千円(昼食・保険込)▽14日(日)=高束山「梅雨を吹き飛ばす高束山ウオーク」。定員50人、7月5日(金)締め切り。参加費1500円(昼食・保険込)
 <8月>4日(日)=丹生俣「里山を歩くウエルネスウオーキング」。定員15人、7月26日(金)締め切り。参加費3千円(昼食・保険込)▽25日(日)=北畠歴史探索「第7回夕涼みウオーク」。定員50人。8月16日締め切り。参加費2千円(夕食・保険込み)
 ※9月以降のイベントは基地発行のスケジュール表をご覧下さい。
 申し込み・問い合わせは津市森林セラピー基地運営協議会事務局(美杉総合支所地域振興課内)電話=059(272)8082。