実績無い団体認定して補助金

 津市議会は1月27日(水)、特定の自治会と行政の不適切な執行疑惑にかかる調査に関する特別委員会(百条員会)第2回委員会を開催した。議題は青山昇武委員(公明党議員団)が提案した①相生会館および津市共同浴場さくら湯の修繕工事、②相生町自治会長が経営に関与する飲食店への補助金「商店街等活性化推進事業」について。参考人として松下市民部人権担当理事、橋本前人権担当理事、南元人権担当理事、奥田前地域調整室長、松田商工観光部長、橋本元商工労政課長が出席した。
 次回は2月5日(金)。議題は「ごみの一時集積場と掲示板、防犯灯の設置」、「資源ゴミ持ち去り防止パトロール業務委託」について。
 
◎相生会館とさくら湯の工事
 青山委員 さくら湯の北・西面の外壁塗装は平成27年(2015)3月30日に見積提出があり、4月1日~3日で工事履行、西面は同6日見積提出、同7日~9日に工事履行している。塗装工程は高圧洗浄、コーキング、水性セラミンシリコン中塗り、上塗り。相生会館西面1・2階雨漏り防水塗装は、1階が同年9月10日見積、同14日~16日に工事履行、2階は同16日に見積提出、同19日~22日工事履行。工程は高圧洗浄、コーキング、カチオンシーラー、防水水性中塗り、上塗り。どう考えても3日でやれる工事ではない。
 奥田前地域調整室長 各自治会からいろいろな要望がある中で、相生会館、さくら湯の工事も緊急工事としてあった。上からの指示では無く、全体の流れの中での決定だ。
 南元人権担当理事 3日間でやるのかどうか、地域調整室からは聞いていない。地域調整室長に聞いたところ、このときの事務処理は、見積書を取って決定した業者に修繕を発注したが、工事完了後に修理負担行為の事務処理は、実際の工事日とは相違したものになっている。現場確認はしているが、不適切な処理だった。書類は見ていないが私にも責任があると感じている。
 松下人権担当理事 当時の担当者に確認し、さくら湯の塗装工事は1回でやったと確認した。さくら湯の工事は4月1日に開始して9日に終わったと考えている。
◎商店街等活性化推進事業補助制度について
 青山委員 補助制度について、改装限度額は150万円、補助率3分の1。賃借料補助は補助率3分の1で、1年目は6万円、2年目は4万円、3年目は2万円と段階的に減額される(いずれも上限)と説明した。
 青山委員 任意団体の津市中心街商業振興会に改装費、家賃補助がある。会員、会則があり、調査をしてOKを出す。この会則に住所が無い。平成29年11月13日の起案に「会則、会員、役員名簿を確認した」とあるが、会員名簿だけは消されている。誰が指示して書いたのか。
 松田商工観光部長 会員名簿イコール役員名簿と判断して受け付けた。新規団体の立ち上げなので、部内で協議して私が決定した。
 青山委員 令和元年9月17日夜に松田部長はA店に行っている。その時、南理事も橋本理事も店にいた。この商工の案件で、仕事で行って話をしていたのか。
 松田商工観光部長 話をした記憶はある。
 青山委員 その時の話しがそのまま、仕事になっている。個人的に行ったというのは当たらない。真実を述べていただき、明らかにしていただきたい。
 藤本とも子委員外委員(副議長) そもそも空き店舗活性化事業から商店街等活性化推進事業に事業が移行したときに、実績のある団体となっていたはずだが、新たな団体を追加して認めるように指示したのか。
 松田商工観光部長 この補助事業は既存の団体を対象にしているが、全く新たな任意団体を想定していなかった。実績のある団体との認識は無かった。
 藤本委員外委員 部長が補助制度の認識が無かったのは残念だ。制度が変わったときの起案文書には「実績のある団体の申し出があった時には審査する」となっている。決裁も取らずに手持ち文書でルール変更をしたのか。
 松田商工観光部長 団体を定める用件はしっかりと決めるべきだと思っている。
 青山議員 認識不足、確認不足がたくさんある。おかしな書類が多すぎる。