津市安濃町草生の草生山恩仲寺(川北順海住職)で10日(日)、護摩供養が営まれた。地域住民約140人が見守るなか、厄年と年祝いにあたる善男善女31人が祈願を受けた。
 同寺は約550年の歴史があり、室町時代に草生城主の内室が滋賀県大津市坂本の西教寺から僧を招いて開山したと伝わる。
 供養では住職の読経の中、作法にのっとり、本厄の人から順に象の香炉の上に左右の足をかざして身を清め、祭壇の馬頭観音に焼香、礼拝。続いて、護摩壇に護摩木を投げ入れ、除厄息災など各々の願いを込めて燃え盛る炎に静かに手を合わせた。
 その後、住職の提案で若者が自己紹介を行い、地域の高齢者との交流を図った。境内では豪華景品などが当たる厄年提供の富くじがあった。
 特賞の布団乾燥機(1本)を引き当てた小林英次さんは「父親の代理で米寿祝いの祈願に来ました。最高の福を当てました」と喜んでいた。